シチョウを見逃して投了した王銘琬。

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2016年10月に放送された囲碁フォーカスで特集された。

シチョウ知らずに碁を打つな」と言われるほどシチョウは基本的なことで、シチョウが読めないのは恥ずかしい。

事件は2000年の第55期本因坊戦第一局で起きる。当時の本因坊は趙善津(ちょうそんじん)。王銘琬(おうめいえん)にとって二日制の対局はこれが初めてだった。

黒が趙。白が王。

盤面中央の白七子は黒からH12に打たれるとシチョウに抱えられてしまうので、王は何か手入れをしなければならなかった。

しかし王はL7にノビ。王が手入れをしなかったので趙は中央の白七子を攻める。

王は黒にK13に打たれたところでシチョウに気づいて万事休す。59手目での投了、二日制のタイトル戦では史上最短らしい。

当時を振り返る王は「このような負け方をしたが全く気に留めていなかった。このレベルの間違いは自分にとって珍しくない。それよりも、二日制を楽しみにしていたのに一日で終わってしまって残念。」と語っていた。

対局の舞台はソウルのホテルで、二日目はそのホテルにいたという。

王は第一局を落としたがその後巻き返して、4勝2敗で第55期本因坊戦を制してタイトルを奪取した。

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