2012年3月11日に放送されたNHK杯。最初、黒番の結城の石の形がいいなあ、白番の高尾の石はちょっと窮屈かなあ、と思っていたけど、やっぱりそのまま結城の勝ちになった。
しかし結城は着手が非常に速い。先の先まで読んで、打つ手を決めているのか。
NHK杯では10分の考慮時間を全て使い終わってから、対局者は着手に毎回30秒を与えられる。打つ手を決めていても、今後の様々な展開を考えるために、28、9秒は考慮時間に使い、最後の1、2秒で着手する棋士は少なくない。そのほうが視聴者も「時間をうまく使っているな」という印象をもつものだ。
しかし、一方でいろいろ手を読むと迷いが生じるのは当然。いくらプロでも最後の最後まで全てを読み切れるわけがない。あれこれいろいろ考えて慌てて時間のプレッシャーにおされて悪手を打ってしまう。NHK杯でも時々見られる光景。