歌手になる
東京に住む男の子が歌番組で優勝したダイアナに感動して、ソニーミュージックのマネージャーである父にダイアナを歌手にするようにお願いしたという。
そのマネージャーは日本テレビに連絡し、日本テレビがダイアナに連絡。後日ダイアナはそのマネージャーと話す機会を得て「プロの歌手になりたいなら是非うちで」とオファーを受ける。
このチャンスを待っていたダイアナは「やります」と即答。すぐに契約を結ぶことになり、それから二ヶ月も経たずに正式にプロの歌手としてデビューを果たす。
時期的にもちょうど良く、ALTの契約を残すことなくソニーとの契約に移ることができた。また、人文知識ビザから興行ビザへの変更も問題なくできた。
歌手になってから
インタビュアーが「会社が用意してくれた執事付きの家でシャンパンを片手に毎晩優雅に暮らせるようになったのか」と尋ねるが、ダイアナの答えはNo。プロの歌手になったからといって生活は劇的に向上しない。
歌手としての仕事は業務委託契約で、ALTなど他の職業で業務委託契約を交わして仕事をしている人たちと変わりはない。
ALTは保険、手当て、休暇という面では格段に良かった。歌手になってからはそれらはない。
歌手としての収入
日本の音楽業界は興味深い。多くの歌手は印税やライブの収入などで生計を立てるが、中には給料制の歌手もいる。外国人歌手はビザの関係もあって、給料制でなければならない。ダイアナは給料制ではあるが、ある程度の印税報酬などはもらえていた。
アーティストは食べていけないとよく言われるが、その表現は適切だと歌手になって実感した。
給料はいくらなのかなど多くを語ることはできないが、一般論として、会社からはビザ更新のための必要最小限の給料が支給された。
ダイアナの働きぶりが認められたのか、その後の契約内容は良くなり、2017年現在は「会社が3割、ダイアナが7割」という形になっている。
芸能業界の生活
ALTのときと比べて生活のリズムが大きく変わった。エンターテイメント業界は基本的に午後から深夜までなので、歌手になってからの睡眠時間は深夜2時から9時に変わった。10時まで寝られれば最高だが、そういうことはあまりない。ALTのときの睡眠時間は11時から6時だった。
囲碁フォーカスなどテレビ番組のロケで熊本や大阪に最近行ったが、そういうときは夜明けと共に起きて新幹線に乗って移動。
ミュージックビデオの撮影はたいてい30時間はかかる。例えば朝の5時に始まって次の日の朝5時終わる。
芸能の仕事は忙しいときは寝る間もないくらい忙しいが、そうでないときは時間が有り余るぐらいにある。
歌手としての内から湧き上がるエネルギーを感じることができたりと、今の生活は大変だけど楽しい。所属事務所は音楽専門なのでデビューしてから音楽中心で活動している。現在も音楽関係の仕事をテレビ、ラジオ、ニコニコ生放送などでしているが、囲碁フォーカスの生徒役など音楽以外の仕事もさせてもらっている。
