二つの棋院
プロ囲碁界には二つの「所属事務所」がある。一つが日本棋院でもう一つは関西棋院。日本棋院のほうが規模が大きく在籍するプロ棋士も多い。
二つの棋院はそれぞれ独自にプロ採用を行うことができるが、その主流はどちらの棋院も院生からプロになる道。また、院生でなくても、つまりはアマチュアにもプロになる道をどちらも開いている。
二つの棋院の大きな違いはプロ採用の年齢制限。
関西棋院の院生制度
関西棋院の院生の場合、男子は17歳まで、女子は26歳までに入段しなければならない。さもないと院生資格はなくなり一般人(アマチュア)となる。
研修棋士制度
院生の年齢制限内でプロになれなかったがその後もプロになりたいと思っている人や、ずっとアマチュアで強くてプロになりたいと思っている人のために、関西棋院にはアマチュア向けプロ採用制度の「研修棋士制度」がある。
これは26歳未満の男性のみが対象なようで、アマ名人戦などの優勝歴がある人は30歳までなら大丈夫ということ。
研修棋士制度の試験は低有段者と二回、高有段者と一回、計三回の対局で、二回勝てば合格、つまり入段することができる。
日本棋院の院生制度
日本棋院を通しては男女とも23歳までがプロになれる。日本棋院で院生でいられるのは男女とも17歳まで。それまでに入段できなければ院生の資格がなくなる。
日本棋院のプロ棋士採用試験
日本棋院のプロ試験、例えば東京本院の場合、プロ採用は夏と冬の計二回あり、夏は院生のみが受験できるが、冬はアマチュアも受験できる仕組みになっている。また、女流棋士枠が毎年一つあり、院生でもアマチュアでも受験が可能。
院生がプロ囲碁棋士になれる確率は約5パーセント。
院生は囲碁プロ棋士の卵で、院生になるためには以下の条件を満たさなければならない。