一力遼(いちりき りょう)

囲碁棋士

2016年3月の囲碁フォーカスで特集された。

宋光復門下。話し方やインタビューでの対応がしっかりしていて非常に好感がもてる。一力の目標は七冠と国際棋戦の優勝。

一力は大型新人として2010年、13歳で入段。最初の数年は周囲の目やプレッシャー、さらに入段後の環境の変化などがあって、戸惑うことも多く自分が思っていたほど勝てなかった。しかし十代後半から多くの棋戦で活躍するようになった。

入段から三年後の平成25年11月、第39期名人戦リーグ最終予選決勝で黄翊祖八段との対局に勝てば史上最年少でのリーグ入り。一力三段はその記録がかかっていることを知っていた。対局は途中まで形勢はよかったが、勝ちを意識してから逆転負けを喫した。大舞台でのプレッシャーで勝てる碁を逃した一力はその晩は寝れなかったことを今でも鮮明に覚えているという。

それから数ヵ月後の平成26年3月、一力三段は第39期棋聖戦リーグ最終予選決勝というチャンスを掴む。今度の相手は張栩九段。一力はこの対局に見事勝利し、リーグ入り最年少記録、16歳9ヶ月を達成した。これが一力の自信に繋がり、平成26年5月、若手の国際棋戦である世界囲碁U20で優勝を飾った。

しかし、最年少優勝記録がかかった平成27年3月の第62回NHK杯(早碁)決勝で再び大きなプレッシャーを感じた一力は伊田篤史八段に負けてしまい、それまであまり苦手意識のなかった早碁に対して自信をもてなくなってしまった。

その後しばらくは負の連鎖が続き、連覇のかかった平成27年5月の世界囲碁U20ではグループリーグで敗退。平成27年8月の第27回テレビ囲碁アジア選手権で一回戦負けを喫した。

負けを引きずり気持ちを切り替えることがうまくできていなかった一力だが、徐々に調子を取り戻し、平成27年10月の第17回世界囲碁最強戦(日中韓の団体戦)では初の開幕三連勝を飾った。

以下の動画は2016年11月の十段戦で井山と対戦した一力。

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